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目の配色を探る旅

アルシュに水張り不要?

透明水彩でキャラクターを描くときに塗りがまだ中途半端だなと思って、思い切って高い水彩紙を練習に使ってみました。安いものや普通の画用紙だとやっぱり本番の時のような重ね塗りに耐えられないので。

 

アルシュの水彩紙を試しに水張りしてみたのですが、かなり毛羽だちました。元々分厚くガタガタしにくい紙だし、アルシュは水張りしないで使ったほうがいいと思いました。

目を綺麗に塗りたいと思ってるんですが、試行錯誤。試しに髪も描いてみたのですが、髪はそこそこ綺麗に塗れてるなと思います。

 

肝心の目が……。

 

髪は綺麗です。

 

毛先にグリーンを敷いてから青を重ね塗りしたのですが、もうちょっと赤みを足したい場合はどうしようかな。

 

赤と緑が接すると混ざったときにくすんでしまうんですよね。



目の塗りが納得いかない

綺麗な青紫の目が描きたい。

いくつか描いてみて白い部分が少ないからかと思ってホワイト載せてみたけど、微妙。



ブルーグラデーション

というわけで綺麗な配色を探っていきました。こちらの紙はウォーターフォードホワイト中目です。細目は本番で使いたいので、あまり出番なさそうな中目を練習用に選びました。本当はなるべく練習も本番も同じもの使った方がいいと思うんですが、紙は高いので。

 

青、紫、桃、黄、黄緑、分離色などいろいろ試して理想を探っています。配色理論を手掛かりに、ピンとくるまでやるので感覚が仕事する作業です。

 

今の時点では、1. ロイヤルブルー、2. コバルトブルー、3. ラベンダー、4. ブリリアントピンク、5. パーマネントイエローライトの五色の配色が綺麗だなというところで、目の線画を描いて塗ってみました。

 

下の明るい所はブリリアントピンクにしていたのですが、ちょっとオレンジっぽい方が幻想的でいいかなと思ってパーマネントイエローライトを追加してみました。

 

他の色と組み合わせていて気づいたのですが、同じブルーでもインジゴは黄色みのあるブルーで、ロイヤルブルーは赤みのあるブルーであることに気づきました。緑や黄色と組み合わせたいときはインジゴ、紫や桃と組み合わせたい時はロイヤルが相性良さそう。

 

青より紫の方が明度が高いと自然に見える、と気づいたのは収穫でした。



目の塗り理論

拡大を撮ってなかったのでピンクの方は引き伸ばし。

瞳の上の方はまつ毛がひさしのように被さって影になっているのと、眼球のレンズにあたる水晶体は透明なので光源が上にある場合はレンズ表面を透過して、瞳の下の方に光があたります。瞳孔を小さく描くのは色の面積を広くしたいためで、白抜きにすると少し活き活きします。今回は省きましたが本来は白目の部分にもまつ毛の影が落ちています。

意外と理論派なのです。

 

下の明るい部分はブリリアントピンクで明るくし、ぼかさないため乾いてからメインのカラーを塗ります。全部をグラデーションにしてしまうとメリハリがなくレンズっぽさがなくなる気がしてパキッとさせてます。形失敗した気がする。

 

中央付近をラベンダー、乾かないうちに外側はコバルトブルーで、グラデーションにしています。虹彩の模様は控えめにするとグラデーションが隠れなくていいと思いました。瞳孔周りを明るくするとコントラストがはっきりして印象が強くなる気がします。

 

乾いたら瞳孔や目のフチとまつ毛の影をロイヤルブルーで濃く塗って、また乾いたらまつ毛を赤・茶系で塗って、また乾かして仕上げにユニボールシグノホワイトというペンでつぶつぶ光を入れたら完成。

 

光の粒は黄色いのも欲しいなと思ったので、塗り始める前にマスキングが必要かなと思いました。アナログって計算高くやらないと後から修正できないことある……。

 

気が変わってブリリアントピンクの部分にパーマネントイエローライトを乗せてオレンジにしたら補色の配色になって人工的な色味から幻想的な雰囲気になりました。ピンクもラベンダーの近似色なので調和が取れていいですが、ちょっと冷たい感じ。ネオンぽい感じもします。 オレンジだと調和は少し崩れますが温かみがあります。ピンクよりは自然界にある色味という感じ。黄ばみは風化のイメージもありますね。絵のテーマによる塗り分けでいいかなと思います。

なんかまだよくできる余地がある気がする……。どうしたら。

 

朝焼けの空みたいな色合いが好きなのでいい感じになってきたとは思います。青紫の空にオレンジの太陽みたいな景色ありますよね。そして下まつ毛塗るのを盛大に忘れている。

 

今週もどうかご無事で。